SECURITY/BACKUP セキュリティ・バックアップ
タイプ別 システム運用

ハイブリッドクラウド環境での
セキュリティ、バックアップ運用における
規模別、サービス別の対応の必要性

ハイブリッドクラウド環境においては、オンプレミス環境とクラウド環境が混在することでより柔軟性のあるインフラストラクチャを実現することができますが、その一方で、セキュリティやバックアップなどの運用課題が存在します。特に、規模やサービスの種類に応じたセキュリティ対策やバックアップ戦略の適切な設計が必要となります。

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規模別の特徴

  • 小規模環境

    10台以下のサーバー

    小規模なハイブリッドクラウド環境においては、セキュリティとバックアップに対するリソースが限られているため、簡易的な対策がとられることが多いです。例えば、クラウドベンダーによる自動バックアップやデータの暗号化、基本的なアクセス制御などが実施されます。また、自社での監視やセキュリティ対策を行うことが困難な場合があるためクラウドベンダーによるサービスを活用することが多いです。

  • 中規模環境

    10台〜100台程度のサーバー

    中規模なハイブリッドクラウド環境においては、専任のセキュリティ担当者やバックアップ担当者が配置されることが多いです。これにより、セキュリティやバックアップに対する対策が専門的に行われ、より高度なセキュリティ対策や復旧策が実施されます。また、オンプレミス環境においても同様の対策が必要であるため、その管理も行われることが多く、統合的な管理が行われます。

  • 大規模環境

    100台以上のサーバー

    大規模なハイブリッドクラウド環境においては、多数のサーバーやデータが存在するため、セキュリティとバックアップに対する対策がより高度化されます。例えば、多層式のセキュリティ対策が行われ、セキュリティエンジニアによる常駐型の監視が行われます。また、バックアップについても、複数のバックアップ先や異なるバックアップツールを使用することで、万が一の場合にも復旧が行えるようになっています。

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サービス別の特徴

  • 社内システム

    社内システムにおいては、セキュリティやバックアップに対する対策がより徹底されます。これは、社内の機密情報を保護するために、セキュリティに関する方針が作られているからです。また、社内システムにおいては、オンプレミス環境の利用も多いため、オンプレミス環境とクラウド環境の両方に対応したセキュリティとバックアップが必要となります。

  • 社外サービス用システム

    社外サービス用システムにおいては、顧客情報などの個人情報が含まれることが多いため、より高度なセキュリティ対策が求められます。例えば、多層式のセキュリティ対策や常駐型のセキュリティ監視が行われることが多く、定期的なペネトレーションテストなども実施されます。また、バックアップについても、クラウド環境やオンプレミス環境の両方に対応した複数のバックアップ先を使用することが一般的です。

  • USE-CASE

    IoTシステム

    IoTシステムの監視では、デバイスの監視やデータの収集が重要になります。IoTシステムでは、デバイスが多数存在するため、デバイスの故障検知やバッテリー残量の把握などを行うためのシステムが必要です。また、IoTデバイスから送信されるデータの収集や分析により、システムの改善やサービスの向上に繋がります。

  • USE-CASE

    IoTシステム

    IoTシステムにおいては、センサーデータなどのリアルタイムなデータを取り扱うことが多いため、遅延やデータの漏洩などは避けなければなりません。そのため、高速なデータ処理と同時に、セキュリティとバックアップに対する対策も必要です。例えば、データの暗号化やアクセス制御、複数のバックアップ先を使用することで、データの安全性を確保します。

ハイブリッドクラウド環境におけるセキュリティとバックアップにおいては、規模やサービスによって異なる特徴があります。小規模な場合は、簡易的な対策が取られることが多く、中規模や大規模な場合は、専門的な対策が求められます。また、社内システムや社外サービス用システム、IoTシステムなど、サービス別にも異なる特徴があります。以上のような特徴を踏まえた上で、ハイブリッドクラウド環境におけるセキュリティとバックアップに対する適切な対策が求められます。